細胞治療部門業務

保険診療

キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法プロジェクト:当院はノバルティス社のTisagenlecleucel(キムリア®)施設認定を受け、各症例の院内進捗状況をC-RACTが管理し、細胞調製はCCMTにて行っています。2020年実績で35件のアフェレーシスと23件の投与を行うなど、全国でも最多施設の一つとなっています。この経験を元に、学会発表や論文報告、進捗管理アプリケーション「かるたす」の開発など、CAR-T細胞療法のさらなる発展に向け、様々な発信を行っています。


造血幹細胞移植関連プロジェクト:CCMTでは臍帯血の受入・保管・払出、末梢血幹細胞およびリンパ球の細胞調製・保管・払出、間葉系幹細胞製剤(テムセル®)の発注・受入・保管・払出を行っています。2020年実績は、臍帯血受入19件、末梢血幹細胞採取33件、テムセル払出29件でした。


膵島移植プロジェクト:同種膵島移植は、2020年12月保険収載されました。当院は組織バンク(膵島)のカテゴリーI認定を受けております。


保険診療外(医師主導治験・臨床研究など)

三次元神経導管プロジェクト(整形外科)

iPS血小板プロジェクト(血液内科)

不妊治療用リンパ球培養プロジェクト(産婦人科)

iPSパーキンソン病治療プロジェクト(脳神経外科)


CCMT施設紹介

分子細胞治療センター(CCMT)は、京都大学医学部附属病院輸血細胞治療部の細胞調製施設として、2002年に建設されました。その後、改組により2019年8月より細胞療法センター(C-RACT)ならびに検査部細胞治療部門の管理下に移行し、保険診療から治験薬GMPにも準拠した医師主導治験に至るまで、幅広い細胞療法の施行に関与しています。CCMTは再生医療等安全確保法における細胞培養加工施設としての届出を行っております(施設番号FC5140004)。

所在地:京都大学医学部附属病院 中央診療棟3階

運用開始:2002年10月

施設構成:管理室、クリーンルーム(3部屋)、培養準備室、細胞保存室、サプライ室(2部屋)、滅菌室(総床面積:約230平米)


設備の特徴

クリーンルーム:細胞培養室は全部で3部屋あり、グレードB(クラス10,000)に管理され、各部屋のバイオハザードキャビネット内は開放系調製が可能なグレードA(クラス100)を担保しています。培養室1と2は内部で連結可能な構造になっており、かつ陽圧・陰圧の切替が可能であるため、ウィルスベクターを用いた作業も可能です。培養室3はバイオハザードキャビネット2台が設置されており、6人までの入室が可能となっています。


常時監視システム:クリーンエリア内の清浄度、室圧、室温や、液体窒素タンク、冷凍庫、CO2インキュベータの庫内環境は管理室にて常時モニタリングが可能です。異常発生時には、休日や夜間でも管理者へ警報がメールで発信されるシステムを稼動させています。


液体窒素タンク:大容量(354L)のタンクを2台所有し、検体管理システムにて、保存検体の情報(サンプル名、保存位置、入出庫記録)を電子的に管理しています。液体窒素は棟外に設置した巨大タンクから自動的に注入され、供給や維持に関する作業やミスの低減を図っています。


今後の予定:施設の設立から15年以上が経過したことから、現在、病院内の別の場所に新規施設を建設中です(2022年度初頭稼働開始予定)。

新規施設の配置図および内部3D動画はこちら

(クリックで拡大)



京都大学医学部附属病院の他部署との連携

C-RACTでは、次世代医療・iPS細胞治療研究センター(Ki-CONNECT)を含む先端医療研究開発機構(iACT)や、薬剤部と細胞療法に関して定期的に情報共有することで、研究室レベルの知見から保険診療まで、京都大学内での細胞療法の現状と将来的な可能性を包括的に把握する体制を整えています。これにより、シーズから臨床試験までの各段階での細胞調製視点からの支援が可能となります。


京都大学における他の細胞調製施設との連携

CCMT/C-RACTでは、細胞調製施設を持つ京都大学内の他施設(京都大学iPS細胞研究財団や京都大学ウイルス・再生医科学研究所附属ヒトES細胞研究センター)とも連携し、運用方針やクリーンルーム占有状況を共有しております。これにより、CCMT運用の最適化を目指すとともに、研究者からのニーズマッチングに役立てています。


CCMT利用をご検討されている方へ

使用目的

細胞療法センター(C-RACT)では、細胞療法の臨床応用を目指したプロジェクトに対して、細胞調製施設であるCCMT内のクリーンルームの提供のみならず、原料の品質試験、工程内検査や製品出荷前の品質試験、さらにはフェーズに応じた手順書作成支援など、様々なサービスを提供可能です。いずれも、作業期間中のクリーンルームの確保や、的確な支援提供のため、早い段階からの利用希望に関する情報提供をお願いしております。


料金体系

保険診療および先進医療以外のプロジェクトに関しては、京都大学の規定に従った一定の使用料金が課金されます。詳細は直接お問い合わせください。